説明
国内ジーンズブランド『J.W,Davis(ヤコブデイヴィス)』様にコラボレーションしていただいたトートバッグ。Hill’s Side Houseの定番帆布とジーンズに使うセルヴィッチデニムのコンビネーションとなっております。
レザーを留めているのは、ジーンズのポケット淵に補強で打ち付けるヤコブデイヴィス様オリジナルのリヴェットを使っています。あまりバッグで使うことはありませんが、デザインのワンポイントに。サイドポケットのデニムは、ジーンズの耳部分を使うことでジーンズっぽさをバッグデザインに加えました。
ヤコブデイヴィスとは、アメリカネバタ州で仕立て屋を営んでいた職人です。ある時、注文を受けた作業ズボンに補強としてリベットを打ち付けたのが501の原型とされています。その後、リーバイ・ストラウスと協業しリーバイス501が誕生したとされています。
ゴリラマークのアメリカワークウェアブランド『ベンデイビス』はヤコブデイヴィスの孫という繋がりがあり、ファッションを歴史をたどる楽しさがあります。
小物を収納するポケットも充実。内装にはスマートフォンやカードケースなどを入れる吊りポケットが付いています。このポケットの素材、ジーンズのポケットの裏地に使うスレキという耐久性の強い素材です。本体のサイドもポケットとなっており、ここにもスマートフォンなどの小物やペットボトル・タンブラーなんかも入ります。
Hill’s Side Houseは、革の産地兵庫県姫路のタンナー様に別注でお願いしている『植物タンニンピット槽鞣し(なめし)』という伝統的な手法で生産していただいております。この手法で加工された革は、丈夫で非常に滑らかな革へと仕上がります。使い込むほどに大人の雰囲気を帯びた艶が出るのも特徴です。国内でこの手法で革を加工できる工場様はわずかとなっており、非常に希少な革です。
鞣し(なめし)とは、革を柔らかくすると書きます。革を加工上で欠かせない工程です。皮(SKIN)が革(LEATHER)へと変化する瞬間です。
タンナーとは、革の加工と生産をしていただく工場さんのことです。
Hill’s Side Houseは、帆布の産地岡山県倉敷にある老舗機屋(はたや)の株式会社タケヤリ様に帆布を使わさせていただいております。創業130年を超える老舗が培ってきた経験と技術で織り上げられる帆布は、非常にキメ細かくクオリティの高い帆布です。まさに日本の職人技。日本人だからこそ作れる帆布の『コシ』『ハリ』、そして旧式織機で時間をかけてじっくり織り上げられた空気をまとった様な帆布の『温もり』を感じていただけます。
*機屋(はたや)とは、皆さんが見慣れている色のついた帆布の色が着く前の帆布を織ってくれる工場さんのことです。
Hill’s Side Houseがメイン素材としている帆布には『ドラゴン防水加工』という特殊な加工がされています。布の傘の耐水圧が800mm程度とされていますが、この帆布は1,500mm以上!!!天然素材としては考えられないハイスペック素材です。その為ちょっとした雨には負けないタフな帆布です。
ドラゴン防水加工にはパラフィン(蝋)を用いるため摩擦によって白い線が入ります。これを僕たちはチョークマークと呼びパラフィンならではの経年変化として楽しみます。ジーンズを育てる様にHill’s Side Houseのバッグも育てていただけたら嬉しいです。
Hill’s Side Houseのロゴプレートは真鍮製です。その為時間の経過と共にくすみが生じます。専用クロスが使えばある程度光沢を取り戻しますが、個人的には少しづつ変化する古美を楽しんでいただけたらと幸いです。